声「夏は応援席で燃えてみよう」医師・崎村 泰斗(高知市 49)

 17歳のころ、マンガ『嗚呼!!花の応援団』が大流行し、多くの高校には応援部があった。体が細かった私は、選手としてよりも、「応援団を作って野球部を甲子園に連れていこう」とぶち上げ、仲のいい同級生を20人近く集め、休眠状態の応援団を復活させた。
 第57回全国高校野球選手権高知大会の2ヶ月前である。母校は高知、南四国大会を勝ち抜き、本当に甲子園出場を射止めた。応援団の仲間と抱き合い、男泣きしたものだ。甲子園出場の際には、学校側が青い応援Tシャツを作ってくれた。
 県内の高校野球を年間20〜30試合観戦するが、残念なことに現在、県内の高校で正規のクラブ活動としての応援部は見かけない。
 平成っ子たちは「何が楽しくて、猛暑の中で学生服を着込み、大汗をかきながら騒がにゃいかん」というクールな気持ちなのかも知れない。
 昭和のど真ん中生まれの私たちの青春は、選手と一緒に燃えた一体感がある。試合終了後のエールの交換もすがすがしい。若者よ、この夏は応援席で燃えてみないか。