時間厳守は原則

 旅に来る前は「安永さんに温泉に入れてもらいたい」と思っていた人が、結局は疲れて眠ってしまい、入れなかった。なんでや?という話。
 夫は「長々と宴会をするからや」と言う。そうだった。バーベキューを食べながら、またも、まるちゃんが司会をし始めた。一人一人に感想を求めた。感動した話をしたいし、聞きたいやんか。私は昨日につづいて、しらけていたが、他の人は違う。たっぷり言いたいらしい。
 しかし、私が感動したのは、その話をバーベキューをお世話してくださる会社のオーナーさんたちがしっかり聞いてくださったことだ。ほんとに真剣に聞いてくださった。いつも「たたかうおばあちゃんセット」を持っているのに、この時はリュックをバスに置いたまま降りていて、しまったと思った。名刺をもらって帰り、先日、お礼の言葉とともに「セット」と「つどい場さくらちゃん第1回北海道・車椅子の旅」の号を送った。この「旅日記」を待っていたら、いつになるかわからないもの。
 ところが、延々と話しているうち、もともと遅く始まった夕食がもっと時間超過になってしまった。側さんもいらいらしていたに違いない。優しすぎる。
 しかたなく、夫が「はよう終わり」と止めたのだそうだ。
 私に言う。「お前、どうして時間を見て、まるちゃんを止めないの?」「まるちゃんを止める?考えたことが無いなぁ。第1回の旅のとき、途中見学地で二人組が出発時刻になっても戻らなかったんや。携帯電話をかけても出ないし、探しにも行ったし、結局、30分ぐらい遅れた。帰ってきた二人は、早苗パパにごっつう叱られた。でも、側さんは『大丈夫です』と言って許したんや。それ以来、集合に遅れる人はないけれど、車椅子の旅ゆえに、やむなく遅れるのは見逃されてきた。誰も、まるちゃんを止めようなんて思わなかった。『時間やから止める』という発想がなかったなぁ」
 もう、これからは止めることにする。
 これで本日の反省と講義はおしまい。