視界、開ける 6時42分

 こちらは草原「ここが先端です」と和田さんの説明。「ここには3000年前に縄文人が住んでいて、百数十個の竪穴式住居跡がみつかりました。ここにも1つあります」それはちょっとした『くぼみ』に見える。「本州と違って、堆積物が少なく、1年に1mmしか積もりません。木が伸びない、葉っぱも少ない」
 安永さんが「ももちゃん、ここに住んでみるか?」と言う。「いやだ!」そうだよね。つねあき君は「おっちゃんが家、作ってあげる」「いやだ!」「サービスに窓も作ってあげるよ」つねあき君は建築・解体の社長さんだから、家ぐらい作るだろうが...あのなぁ、小さい子をからかうなよ...
 前は「絵葉書」の光景である。正面は蛇行する釧路川、手前にはこの斜面と途中に2本、ヤチハンノキ。足元に縄文住居跡。
 釧路川の流れはまったく変わらない。「雪どけで増水するとどうなるんですか?」と誰かが訊く。「全体が沼になります。水が引くと元通り。海から25kmはなれ、海抜は10mです。ほとんど平ら。ゆっくりと流れます」
 「魚はいますか?」「イトウ。幻の魚と言われます。魚へんに鬼、と書きます。獰猛で水に落ちてきた物はすべて食べます。ルアーで釣るときはねずみ形のルアーにします。開高健さんは釧路が大好きでイトウ釣りにこられました」