「ハリネズミ」

 まりもちゃんと帰る。
「『旅日記』読んでると、しんどいよ。ハリネズミ、みたいに神経とがらせて、ゆとりがないやん」
 そうかぁ。「仕事」になってしまっていた。去年まではいろいろ手伝いながらも、それが楽しかったりしたんだよ。今年だって楽しいけど、無事終わってほっとした、というなら「仕事」やね。
 「旅日記」書きながら「なんでこんなにしんどいんやろ?」と考えて...「あ、そうや。やめたらええねん」と思いつくと、いっぺんに目の前がぱっと開け...チケットを予約した。10月のお芝居だ。ゆとり〜やね。あ、よかった。
 
 でも、まりもちゃんがわかってくれた。「すもも夫妻は同志なんか。同志やね」それをわかってほしかった。同じ目的のときには議論もするが、共闘する同志なんだ。「すももをやりたい放題させている夫はどんな人?旅で会えるなぁ」と期待していた人へ。わかってくれた?同志は一朝一夕には得られない。お互い、我慢の積み重ね。