敬老会のシーズンだ

 地域の社会福祉協議会がする「敬老会のご案内」封筒が届いた。夫の担当で100通をこえる。「こんなにお年寄り、いてんの?」と若い人が言う。70歳以上の人が対象だ。
 80歳を超えていてひとりぐらしとわかっている人にはピンポンを押して「お元気ですか?」と尋ねてみる。今回は皆、お元気。つやつやのほっぺだった。よしよし。
 たまたま、門のところにおられた奥さんに手渡すと「主人はなくなりました」と言われた!「8月ですが、誰にも言っておりません」おいおい、それはないやろ?せめてご近所、自治会長にはいいなさいよ。
 「やぁ、お久しぶり」と声の方を見たら、電気屋さんが門のインターフォンの取替えに来ておられた。「夫が『隣の自治会で知らない家を探してうろついていると、不審者と間違われる。お前、行ってこい』と言うのよ」と言うと、電気屋さんは笑ってくれたが、あるじの奥さんが笑わない。笑ってよ〜。感情をおもてに出さないとつぶれるよ... 
 私と同年代の奥さんに「おばあちゃん、どう?」と訊くと「また何かあったら教えてね」と言う。??しんどくなってきたのかな?
 別件だが近所にお住まいの娘さんに依頼事項があり、呼び鈴を押す。ご主人(つまりお父さん)が出られたので「お伝えください」と頼むと「夜ならいるから夜に行ったらいいじゃないの?」と言われ「うちはぼけばあちゃんがいるので夜は出られません」「電話をかけりゃいいじゃないの?」「電話を知りません。自治会が違いますから」...いろいろ言われるのでそれこそ、どう投げ返すか?顔はにこやかに、心の中ではどう闘えば勝てるか、楽しんできた。勉強にはなった。奥さん(お母さん)が出てくださったら「はい、娘に伝えます」ですんだ用事なのだが、お父さんというのはおもしろいねえ。これだけ気と口がまわれば、ぼける心配はないだろう。おっと失礼、ご本人には内緒。
 100通を配るのに2時間ずつ2日かかった。