旬!

 今、一番さえているのは明美さんだろう。23日「かいご学会 in 西宮 2008」午前中の分科会で質問をしたときのことを書く。
 以前は質問しても「お父さんを安心して預けられるショートがないんです。私が病気になったらどうしよう、夜中に、お父さんか私に何かあったらどうしよう?」と言うと、泣いてしまう明美さんだった。
 そのうち「ショートに行く前にメモを書きました。今できること、できないことを書いて『こうしてほしい』と書きました。『麻痺のあるほうから話しかけると手で払いのけることがあります。介護するあなたの顔が見えていません。見えるほうから近づいて、お父さんがあなたを確認してから話しかけてください』と書きました」と具体的になってきた。「情報の共有」という施設の中で職員間で共有するために、利用するご主人の情報を書いて提供したわけだ。これなら、書いてあるから消えないし、簡単で具体的で有効だ。
 また以前は「お出かけタイとして、これが足りない」と私が言うと「隊長はまるちゃんです」と言っていた。もう随分前から言わない。自分でしっかり受けている。
 そして23日の分科会の発言は
「夫の介護を10年しています。事故が大きくなるかならないかは、起こったあとの説明です。日頃のコミュニケーションです。夫がステイを利用しているとき、迎えに行くと左腕が血だらけでした。尋ねると『やったところを見ていないのでわかりません』と言われました。落ち着いて、と思い『ちょっと待ってください。部屋に入って座って話しませんか』と言いました。『なんでどうなったか?どこに血がついているか?二度と同じことがないように』と言いました。職員さんは一人ずつベッドに寝てみたそうです。ベッドの柵に突起が出ていて、それがあたって血が出た。他の利用者も同じところを怪我していたこともわかりました。私たちは安全に預かってほしいのです」
 えらい。立派な対応だと思う。まず、初めて利用するときはこちらがきちんと書く。何かあったらすぐに質問して原因をつきとめてもらう。次期レポーターは明美さんにやってもらいたいと思う。推薦します。