「字そのもの」

 今朝、ご飯のあと、ばあちゃんと台所にいた。新聞を見ていたら、ばあちゃんが言う。
「お母ちゃん、よう、わかっとってや」いつものせりふ。「わたし、なんにもわからへん」これもいつも。「字そのものが見えへん」
 う!これだ。「字そのもの」なんて、わかったようなせりふを吐くから知らない人がだまされる。