干し柿

 田んぼの際に「みの柿」が1本ある。たくさん実をつけるときは1000個ぐらいあった。もう古くなり、幹は苔むしているし、つたもからんでいる。一昨年は少ししか実がならなかった。去年はまったく!葉が出なかった。1つの柿の実を育てるのに葉が20枚要るのだそうだ。「もう寿命かな?切ってしまおうか?」と言っていたら、聞こえたのか、今年はたくさん実がついたのだ。
「学校に持って行って干し柿を作ろう」というわけで、今日は午後から取りに行った。田んぼが見える道路まで来て思った。「まだ青いよ」
 うちの下の田んぼの木が赤くなっている。土台の丸い柿が大きな枝を伸ばしているが、これは渋柿だ。あとから接木したのであろう「みの柿」も赤い。1本に2種類が実る不思議な柿だが、真ん中で接いだとわかれば当たり前。
 うちの柿はまだ青いが、今日取って明日、先生に渡さねば、という事情なので無理矢理取って帰った。1つずつ布でふいて汚れを取って「赤い」「まあまあ」「まだ青い」に分けていく。「まあまあ」を50個ずつ袋に入れて200個を学校用に取り置いた。「クビ」が頼りないのを先に皮をむいてビニール紐でつないで台所の軒下にぶらさげた。