ストーブ

 ばあちゃんはデイから帰り、昼寝してすぐに起きてきた。台所にいるからまぁよかろうと、私がトイレに行くと、ばあちゃんが動いた。椅子をギーッとやるから聞こえるよ。あわてて見に行くと、ストーブの芯を下げている。丸いつまみを回せば炎が小さくなるとやってみたらしい。炎が見えなくなっても、火が消えたわけではないし、芯が下がりきったわけではないから、不完全燃焼の元だ。まったく!いらんことはしてくれるんだよな。これで「ガンガンしとる」と言っていたのか。「火が大きい」からか?わかったぞ。鍋をかけない、ストーブの火を見せない、対処法はいつもあとから考えつく。ばあちゃんが何をしでかすか、なんて先読みできるはずがない。