大津プリンスホテル

 前に旅行社から送ってくれた地図で見ると、大津プリンスホテルは岸辺にあって、膳所駅から歩いて行ける距離だと思う。昨日、車中から見たあの背の高いビルだろう。友達に訊くと、ご主人が「そうです。歩いて行けます」と言ってJRの時刻表を調べてくださった。野洲発8時18分に乗ればよい。
 膳所駅でおりるときは見当たらなかったが、交差点まで来ると「フォーラム」に行くらしい人が何人もみつかった。服装や持ち物からわかるのだよ。
 会場に入ってびっくり!人が多い!なんだ?これは?
 私が行く第6分科会は2階である。廊下には人があふれている。何か催しをやっていて、終わると入れ替わるのだと言う。吹き抜けを背にして障害者関係のブースがいくつもあって相談を受けていたり、物品を販売したりしている。
 人ごみをかき分け、第6分科会会場に近づくと、ブースによく見た顔がある。しばらく考えて「西宮のまネット」のスタッフさんだとわかる。「のま」は「ノーマライゼーション」つまり障害があっても普通に社会参加を目指す、というもの。「なんで来てるの?」と訊くと「金曜日からここでフォーラムがあって来ています」と言う。 これでもピンとこない私が「ここである『アメニティ・フォーラム』というのは障がいがあっても地域で快適に暮らそうという運動で、アメニティとは快適という意味だ」と知ったのはもっとずっとあと。つまり、分科会の途中でぬけてトイレに行き、廊下の本屋さんで「知的障害のある人の裁判ハンドブック」を買い、ついでに別の部屋の「エイブルアート」みたいな、障がいのある人たちの服飾や絵画や彫塑の作品群を見てからだ。 家に帰ってからまるちゃんに「西宮のまネットは有名だ。障がいのある人の施設や活動支援があるので、高齢者に対する支援もあるとよその地域の人からは思われているが、実際にはまったく無い」と解説されて、ふ〜んと思う始末。つまりこの両方のフォーラムが同時に開催され、分科会も共有することで、生まれてから死ぬまでの支えを追及するのだ。どう見ても「アメニティ」組の方が多くて熱気があるようだった。わかるのに暇がいるので、ねぇ〜。