「『困っている』と、なぜ言わない?」

 この前、ヘルパーさんが訊かれる。「私から見ると明らかに困った状況なのに、家族は『困っている』と言わないのはなぜでしょう?」(これは今回のような非常時ではなく、日常のこと)
 ずっとしてきたから慣れている。普通だと思っている。それ以外を知らない。
 面子がある。介護で困っているなんて言いたくない。
「ああ それでしょうねえ〜プライドですよねえ〜」
 私は 「介護なんて生活の一部。たいしたことない」と言うのは、本業の百姓がよっぽどしんどい。昨日も朝6時半に水かけに出て、途中、家に帰り、 ばあちゃんを送り出し、夕方、田んぼから帰ると6時半だった。農繁期なんてこんなもの。
 たしかにばあちゃんには手がかかるようになってきた。時間がかかる。エネルギーも知恵も工夫もいる。でも生活のごく一部。
 腹がたつからぶん殴ったりする。見ていると情けないことがある。
 でも、つらいことは他にいくらでもある。ばあちゃんなんか、笑い話に変えてブログに書けるではないか。