写真

 待望の雨だ。水賭けをしなくてすむのがありがたい。
 家で写真をプリントする。2007年に「ベターケア」誌の取材を受けたときのものだ。このときは「ばあちゃんが存在する」という感じがある。笑って食べてしゃべって、川上社長さんと手をつなぎ、畑に行って草を引く、ばあちゃんが存在した。
 今は「存在」するだけで人の手を借りねばならない。朝起きてからトイレに行き、着替えてご飯を食べて...その一つ一つにひとの手が要る。
 友達から「夏祭り」のメールが来た。今は「ばあちゃんアレルギー」で人の集まる所に行きたくない。ばあちゃんの入所までの日を数えて待っている。