悲しんでいるひまがない

 叔母さんと従姉妹が2階の物置に上がり、箪笥を開けてばあちゃんのきものを探してくれる。ばあちゃんの姉さんが和裁で生きてきた人で、ちゃんと縫ってくれていた。「ばあちゃんには紋付を着せよう」と言う。「すもものきもの、今は夏物かなぁ?一重かなあ?」「襦袢がみつからない」と言いながら、長いことかかっていた。
 私の友達がやってきた。奥さんがエプロンをして、手には掃除道具を持っている。すごい!「どこ、掃除する?」「ありがとう。廃品回収に出すのにくくっていた本を下のガレージに運んで」と言うとあっという間に片付けて、コンクリート地面を掃いて、庭の草を引いてくれた。「ガチャガチャなのは、普段から見てるからわかっとる」って言うのが余分だけどなぁ、持つべきは友達。