編集長さんがうちに来て下さって

 いよいよ本になるという実感がわいてきた。
 じいちゃんの写真も探した。孫を抱いて喜んでいるじいちゃんの写真がある。
 若い日のじいちゃん。ばあちゃんだって20代だ。
 じいちゃんの「軍隊手帳」が出てきた。何でもちゃんと残っている。
 農機具。じいちゃんが作って日付けも入れている「育苗箱の敷紙の型」、竹の背負い籠、ざる、炭入れ籠、じいちゃんの手作りの餅やき網、ブリキの缶を切って作った「米を入れる缶」、一斗ます、すりきり棒、米俵に入れる上戸、わらじ。
 ばあちゃんのお気に入りの服、デイのかばん、デイの「お誕生日おめでとうカード」、毎月のケアプランを綴じた冊子、請求書や領収書の冊子、連絡帳の束、これは今から介護保険を使う人にはヒントになると思うよ。
 これを一つずつ、こたつ用の白いテーブルにのせて写してもらった。
 カメラマンさんは「アートだなあ」と言いながら画像を見せて下さる。本当に綺麗だ。嬉しくなってきた。
 何でも置いていたじいちゃんが偉い。こうして使えばじいちゃんばあちゃんの良い供養になり、思い出になり、親孝行になるなぁ。頑張って「たたかうおばあちゃん」を書き続けてよかったなぁ。