「認知症」とは?

 「認知症のケア」の講演会で講師は「認知症は単なる物忘れではありません 動けなくなり死に至る病気です」と言われる。ばあちゃんはさいごまで動いていたがなぁ。
 「認知症サポーター養成講座」で講師は「認知症は他人ごとではありません 何年か後には四人に一人が認知症になります」と脅す。知らない人は本当かと思う。まぁ、団塊世代の我々が75歳になるころだから、そうかも知れない。しかし、講師が脅してどうする?
 おかしくなり始めたばあちゃんと10年暮らした実感では、人間は80年も生きればどこか故障する。そんなものだろう。
 かと言って「どんとこい、認知症」などと楽観的にはなれない。親にボケられたら、自分の行く末も不安になる。
 「認知症」は単なる物忘れではない。衣食住すべてを忘れ、日常のすべてに他人の手を借りなければ生きていけない、そういうものだ。ばあちゃんに付き合うと自分の仕事はまずできない。