「発達障害に気づかない大人たち」星野仁彦(ほしのよしひこ)著 祥伝社新書 2010年
序章 発達障害に気づかないまま大人になる人たち
+仕事でミスや失敗を繰り返すA男さん
+あなたのまわりにもいる「ちょっと困った人」
+発達障害は成績優秀な子ほど見過ごされる
+社会に出てから一気に顕在化する「大人の」発達障害
+大人の発達障害は治せる!
第1章 大人の発達障害って何だ? 「障害」という言葉が招いた誤解
第2章 こんな人は、発達障害かもしれない 大人の発達障害の症状とは
(1)注意欠陥・多動性障害(ADHD)の特徴
[1−1]基本的症状
+多動 +不注意 +衝動性 +仕事の先延ばし傾向・業績不振 +感情の不安定性 +低いストレス耐性 +対人スキル・社会性の未熟 +低い事故評価と自尊心 +新奇追求傾向と独創性
[1−2]その他の随伴症状
+整理整頓ができず、忘れ物が多い +計画性がなく、管理が不得手 +事故を起こしやすい傾向 +睡眠障害と昼間の居眠り +習癖 +依存症や嗜癖行動に走りやすい +のめり込みとマニアックな傾向
(2)アスペルガー症候群(AS)の特徴
+対人関係の未熟 +言語コミュニケーションの欠如 +こだわり・興味限曲傾向 +感覚・知覚の異常 +協議運動の不器用さ
(3)大人の女性の発達生涯の特徴
第3章 発達障害は隠れている 併発するさまざまな合併症
+うつ病 +不安障害 +パーソナリティ障害 +依存症・嗜癖行動
第4章 発達障害はなぜ起こるのか? その原因とメカニズム
+脳の機能障害はなぜ起こるのpか? +脳研究が明らかにしつつある発達障害のメカニズム +悪化を促す心理社会的要因
第5章 大人の発達障害は治せる 治療の手段とサポートの方法
(1)発達障害の治療はどのように行なわれるのか?
[1]心理教育と環境調整療法
+診断を受け入れ、サポートしてくれる理解者を得る +自分の得手・不得手を知り、周囲の助けを借りる +日々の暮らしのなかでできる9つの工夫 +よきライフスタイルを確立する
[2]心理療法(カウンセリング) 自分はダメな人間ではないと気づく
[3]認知行動療法 考え方の枠組みの歪みを直す
[4]自助グループ 同じ経験や苦痛を知る仲間と語り合う
[5]薬物療法 中枢刺激剤の服用で症状が劇的に軽減する
[6]その他の治療法 食事療法による治療
(2)周囲はどう対応すればいいか?
[1]パートナーや家族の対応
[2]職場の上司や同僚はどう対応すればよいか
第6章 磨かれていない原石 発達障害者が持っている才能を生かすには
*発達障害者の特性と適職を知る
*専門教育でサポートする
*就労支援とキャリア・ガイダンス
*幸せな家庭が治療につながる