徐々に回復

 外科の先生は「出番は終わり」になり、主治医は内科の先生一人になった。5日間ぐらいは絶食・24時間点滴であった。そのうち、点滴の間があくようになり、先生の説明の日が来た。
 画面もデータも見ながら夫と二人で説明を聞いた。そのあと、部屋に来てくださって、ベッドに先生と夫が並んで腰掛けて話をしておられる。
 夫は人見知りしないたちで、部屋から見える建物を看護師さんに尋ねては「あれは職員のお子さんの保育所だ」とか「あれは職員宿舎だ」とか「あれは老健とデイサービスだ」とか私に教えてくれる。山のすそに位置しているので、創立当時は広大な土地が手に入ったのだろう。正面玄関を出ると、別にショップとレストランや教会がある。居心地は良い。だって皆が優しいから。
 夫は先生にもうちとけていろいろ話す。私は「主人はたばこを50年も吸ったので、肺癌で死ぬと思っていました。止めて欲しいです」と言うと「では肺の検査もしましょう」と言ってくださった。そして「たたかうおばあちゃんが行く!」をさしあげる約束をした。
 その後、おもゆが出るようになり、やっと五分がゆである。まだまだだ。なのにもはや、退屈している。懲りない人だよねぇ。