「男だから呪縛、男だから自由  家族を愛し、仕事を思い、自己を守る男達」特定非営利活動法人・生活企画ジェフリー刊 2005年

 大きな本だ!A4判 109ページ。おまけに表にも裏にも大小の文字が踊っている。つまり文の一部が大文字になり、太字になり、強調されている。すごい迫力!たとえば
 「は家族の中心であり核だから、私が病んだら柱がなくなってしまう」
 「少しぐらいの体調不良なら我慢する」・・・
 「弱音を吐かないことが男の美徳としつけられてきた」
 ね!すごいでしょう?
 これを「ジェフリー」のホームページでみつけて、思わず「面白そう!」と思い、注文した。副題は「男のプライドと家族の幸福度調査」である。はは〜ん、「ジェフリー」って「ジェンダーフリー」なのか?「男女による性差の役割固定をなくす」のね。
 裏表紙には「ジェフリー」は2004年4月設立、とある。理事長は渡辺美恵さん。「男女の平等にかかわるさまざまなプロジェクトに取り組んでいる」そうだ。報告書作成スタッフの一人が角田とよ子さんだ。
 ではまず調査項目から
1.あなたの年齢は?
2.住まいは?
3.働き方は?
4.結婚について
5.同居状況は?
6.あなたはストレスを感じることがありますか
7.ストレスを感じるのはどんなときですか
8.今までに病気をしたことがありますか
9.あなたは体調不良のとき、それを誰かに伝えますか
10.主に誰に伝えますか。2人以内をお書き下さい
11.誰にも伝えないのはなぜですか
12.あなたが病んだとき、誰のどんな言葉が励みになりましたか
13.あなたが病んだとき、誰のどんな言葉を冷たく感じましたか
14.いつも、あなたのことを心配してくれる人は誰ですか
15.あなたが病気になったら、困るのは誰ですか
16.その人はどんな理由で困るのでしょうか。1つ。
17.妻の病気で仕事を休んだことがありますか
18.親の介護で仕事を休んだことがありますか
19.子供のために仕事を休んだことがありますか
20.あなたは家族に「ありがとう」と言ったことがありますか
21.「ありがとう」を聞いた家族の反応はいかがでしたか
22.あなたは家族に「ごめん」と謝ったことがありますか
23.「ごめん」と言えないのはなぜですか
24.家族には率直な感情表現が苦手という人がいますが、あなたは?
25.うれしいこと、悲しいことをなぜ家族に伝えられないのでしょう?
26.あなたは家族を愛していますか
27.あなたは家族に愛されていると実感できますか
28.家族に愛されていることをどんなときに感じますか
29.家族に愛されたことがないと感じるのは、なぜですか
30.男に生まれてきて得をしたと思うことがありますか?その理由は?
31.男に生まれてきて損をしたと思うことがありますか?その理由は?
32.あなたから見て、家族は今、幸せだと思いますか
33.家族の幸せのために、あなたはどんな努力をしていますか

 はぁ〜、すごいですね。あなたもやってみましょう。うちは?どうかな〜?
 ちなみに私がこの本を読んでいると、30代の長男がのぞいて「なんじゃ!こんな本!」と言いまして、いやがっていました。どんな中身かと言うと・・・
第1章 イラスト編:男の生き方・・縛りと自由
第2章 インタビュー編:男のリセット・・家族への愛と自立
第3章 おためし編:家族を幸せにできる男の10カ条
第4章 アンケート調査報告編:「男のプライドと家族の幸福度調査」報告
 本文は、でっかいイラスト。文字は巧みな配列で踊っている。視覚に訴える。
 たとえば、一番初めの「1.男は病んではいけない」では、男性は汗をかきながら両手を真横にあげて、右腕には老いた母親と小さい息子がぶら下がっている。左足には妻がしがみついている。だから男は病んではいけない。
 「3.寝ては夢、覚めてはうつつ・・・仕事、仕事、仕事」では男性が中腰で家を背負っていて、屋根には「義務・責任」と書いてあり、窓からは大口を開けた妻と子供たちが覗いている。
 「7.家事参加せねば男がすたる」では母親と子供が洗濯物を干し、妻は掃除、夫は食器を洗う。
 「8.“食”は家族の幸せ工房」では夫が鍋奉行である。
 これはどうもうちの男性陣には不評です。困ったなぁ。うまくやるには?しばらく悩んでみる?なんて、性にあわないし、まぁ、そこそこ、参考にするかな?ではでは・・・