介護への備え、半数以上が「なし」 

   2011.10.26 08:46   産経ニュース
  市民福祉情報・オフィス・ハスカップより
 将来の介護に不安を抱えつつも半数以上が備えはしていないことが、あいおいニッセイ同和損害保険(東京都渋谷区)の調査で明らかになった。
 調査は7月16、17の両日、都内で開催した「オヤノコト・エキスポ2011」の来場者を対象に実施、658人が回答した。
 それによると、「将来の健康・病気、介護の不安の有無」を尋ねたところ、健康・病気に不安を感じている人は66・0%に上った。これに対し、介護は37・5%と低かった。厚生労働省の統計では、全国の要介護認定者は469万人に達している。それにもかかわらず、介護を身近で切実な問題ととらえている人はまだ少ないのが現実のようだ。
 健康・病気の不安に対する備えとしては57%が医療保険に加入し、24%が貯蓄をしていると回答。しかし、介護については53%が「備えなし」だった。
 備えをしていない理由については、「お金がない」が36・9%でトップ。「相談できる人がいない・どうしたらいいか分からない」が32・2%で続いた。
 高齢化社会が本格的に到来した今、病気への備えと同様に介護への備えの重要度が増している。そのためにも、気軽に相談できる環境づくりが求められそうだ。