本日採取の実山椒

 紫陽花の会員が「庭のを取ってきた」と言う。ずいぶん大粒だ。スーパーで売っていた和歌山産と変わらない。
 割ると中が黒い。もう一度割ると、その中は茶色くなっている。
 つまり、中、黒い皮、緑の皮の三層になっている。
 その人の話だと「基本は、花山椒を取るのが、4月20日、実山椒は5月20日。その年のお天気によって前後する。
今まで木になっていると、中は黒くなる。茄子がなると、山椒和えにするため、木になっている山椒を取ると、中が黒くなっている。すり鉢でするのが固い」と言う。
「うちの品種とは別の品種?苗を買ったの?」と聞くと「自然に生えた山椒だ」と言う。その人の親の代に、山から引いてきて植えた木の子孫らしい。
 山椒は木が古くなると枯れるが、根元から新しい枝が出ることもあるし、種が落ちて、近くに新しい木が生えることがよくある。うちは勝手に生えたものばかりだ。引っこ抜いて植えかえる、なんてことはしない。
 山に行ってシキミや榊を取る人は、山椒をみつけたら引いて帰る。葉を1枚取って「いい香り。辛い!引いて帰る」「これは香りはあるけど、辛くないからあかん」と言っていたそうだ。いろいろあるのだ。
 山椒は生命力が強く、実は取られてからも熟する。昔、生の実を冷凍していたら、熟して、中が黒くなっていたことがある。
 カフェのランチにも「山椒昆布」がついていた。食べて「ピリピリしないね」と言うと「去年の実を冷凍していたので、NHKの『きょうの料理』の通りに炊いたら、できた」とママさんが言う。

 以上が今年の実験の結果です。NHKの制作部の皆さん、自分の狭い経験でものを言ってすみませんでした。お詫びして報告いたします。