「かけはし」(認知症の人と家族の会兵庫県支部20周年記念誌)

 しばらく前に送ってきたが書く暇がなかった。
 記念誌の原稿を募集していたので応募した。「去年の全国研究集会冊子にも誌上報告をのせてもらったのに、かまいませんか?」とメールで問うと「いいですよ。何度も言いたくなるのが家族ですから」と言われた。内容を変えて応募した。
 また「20周年記念レセプションに参加が叶わなかった会員の皆様に記念品」として「瓦せんべい」が同封されていた。重ね重ねありがとうございます。

 「かけはし」 表紙は明石海峡大橋
  兵庫県支部結成20年を迎えて・・・兵庫県支部世話人代表 河西美保
  祝辞   兵庫県知事 井戸敏三  
  祝辞   神戸市長  矢田立郎
  「これからも全国の仲間とともに」  人と家族の会 代表理事高見国生
  <20年のあゆみ>
  <写真で見る兵庫県支部>  「20周年記念レセプション」「全研」など
  <私と家族の会>          会員さんからの声
  <兵庫県支部の動き>     1992年からの主な事業
   
ちなみに会員からの声は五十音順で私が一番に掲載され幸運なこと。
  
 「介護は豊富な知識と人脈で」
 社会福祉法人浴風会介護支え合い電話相談室長角田とよ子さんが「電話相談ハンドブック」を出版されたので読みました。角田さんと知り合ったのは、2009年の「新型インフルエンザ流行による通所介護施設の一斉休業」のあとでした。「農繁期にばあちゃんを連れて百姓ができない!」と怒り狂った私が「たたかうおばあちゃんブログ」のコピー冊子を送ったのでした。
 マスコミで「認知症」という言葉を聞かない日がないぐらいの今日でも、介護の初心者の悩みは昔と変わることなく、誰にも相談できずに苦しんでおられたり、公的サービスにつながることなく、支援なく、死に至っているニュースを聞くと、心が痛みます。
 母は長年百姓をしてきましたが、「野菜を植える間隔が狭いよ」と姪に指摘されたころから認知症の症状に気づきました。2000年の介護保険施行の年からデイサービスに通い、徐々に増やし、ショートステイとデイを限度額近く利用して在宅で過ごしました。施設に行かない日は「草、引かんと、草、絶えへん」と闘うおばあちゃんでした。
 2009年の夏の終わりに特養にやっと入所できて、二週間目に大動脈瘤破裂で突然死んでしまいました。
 最期の日まで、文句を言い、歩き回り、お箸でご飯を食べ、元気な体だったから、在宅で介護ができたし、近所の人も介護スタッフの皆さんも、介護者の会の仲間も助けてくれました。「介護は豊富な知識と人脈」だとつくづく思います。ありがとう、皆さん。