「墓参り、行くんか?」

 今朝は6時半に、ばあちゃんが「墓参り、行ってくるわ」と言う。また、何で?急に。「なんで?」と訊くと「命日や」と言う。「誰の?」と訊いても、わからない。「書いてあったで」と言う。
 昨日、いとこと話していたとき、3月のカレンダーには予定がたくさん書いてあったのだ。6日は「老人会 奉仕の日」だ。お彼岸が近いので、墓掃除だ。「私は、27日のじいちゃんの命日に墓参りしたから、掃除は休もうかな」と言うと、いとこが「それでいいやん」と言ったのだ。私はばあちゃんに聞こえないように、背中を向けて、小さい声で話していたが、いとこがばあちゃんの方を向き、しかもかなり大きい声だったので、口の動きも見て「墓掃除」を聞き取ったのかも知れない。他の大事な事は覚えないのに、「墓掃除、墓掃除」と必至で記憶したのかも知れない。