婦人会の福祉講座

 今日は地域の婦人会の福祉講座があった。講師はおなじみの保健師さんコンビだ。「ねたきりにさせない、体の起こし方。認知症について」と案内チラシにあった。これは行かなくては...
 「たたかうおばあちゃん 高口光子さんの講演会号」を30部用意した。新しく、手書きのプリントを作った。タイトルは「介護って、べつに特別のことじゃない。一緒にくらす母がボケただけ」という。
 朗らか保健師さんコンビは「綺麗なお部屋ですねえ」と言って笑った。地域の会館の和室だ。「皆さん、お顔が見えるように輪になりましょう」
 そして、椅子をとりだして「寝たきりにならないように、できるだけ起こしてあげましょう」と言われた。これは新しい。私が以前に「いきなり、寝たきりにはならないのと違う?」と言っていたら、今日は椅子を持ってきたというのが、進歩!と思う。「足を後ろに引いてください。こうして、おでこに手をあてて、押えていると、立てません。人は頭を前に倒して立つのです」と実演をされた。これは、すごい。三好春樹さんの介護実技と同じだ。
 次に布団を持ち出して「寝ている人を起こすには」を実演された。これも、なるべくその人が動かせる残存能力を使おうという発想がみられた。若い人たちは、私達が「ちょっとおかしい」と言うと、受け止め、考えて、やり方も変えてくれるようだ。これからも、疑問を訴えていこう。
 それから、受講者がペアを組んで実技をやってみた。「大成功!」とかの声がして、和気あいあいとやっていた。
 休憩をはさんで、認知症の話しになった。ここで、保健師さんが「今日は今、介護している方がいるので、お話をうかがいましょう」と、私を紹介してくださった。
 「介護って、特別のことではありません。認知症の原因は、脳血管性のものと、アルツハイマー病といわれますが、ばあちゃんは、順調に年を重ね、80歳になって、めでたく、ボケたのだと思います。老化現象であって、80歳にもなると、ボケても普通、ボケなくても普通。そういう意味では、介護も皆の問題です」
 「困ったのは、初期の『ちょっと、おかしいかな?』というころです。そのときに、どこに相談に行くか?それは、ふだんから、アンテナを張って情報を持っておく。一番わかってくれなかったのは、お医者さんで、一番わかってくれたのは、ヘルパーをしている友達でした。皆さんも、まわりに困っている方がいれば、声をかけてあげてください」
 「介護サービスを利用することです」
 とまぁ、こんな調子で、ばあちゃんの面白いせりふをちりばめて、笑ってもらった。
 最後に主催者の婦人会の部長さんと会長さんが挨拶をされた。「今日は保健師さんにはよくわかるお話と実技をありがとうございました」はよいとして、私に「貴重な体験談をありがとうございました。これからも頑張ってください」と言われたのには??? なんか、変だな?