さくら会例会「さくらいクリニック院長 桜井隆先生の講演」

 2ヶ月ぶりに例会に出席した。5月は田植えのために休んだからだ。
 私の「たたかうおばあちゃん 26号」を印刷製本して、受付に置いてくださっていた。参加者が「いつも、ありがとう。おもしろいよ」と言ってくださると、にんまり、なのだ。
 今日の講師の桜井隆先生は、西宮在住で、尼崎市で開業しておられる。さくらいクリニックのホームページは
 http://www.reference.co.jp/sakurai/
先生の経歴は「内科専門医を習得後、リウマチ、骨粗しょう症、リハビリ等、整形外科領域の研究を通じ、整形外科専門医を習得する」とある。
 第一印象は、若くて、細くて、黒髪ふさふさ、おひげもたっぷり!だった。普通の「お医者さん」のイメージよりは、骨太だなぁ。
 まず「今日は暑いですね」から始まった。「暑いのは、こういう公立の施設は、冷房が28度に設定されているからです。これが、もう1度低ければ、ずいぶん涼しく感じます」へ〜、そういうものなのか〜。
 「今日はちょっと遅れてしまいました。それは、この前、亡くなられた人の家族が来られて話していたからです」と言われた。「その人は、当時の言葉で『痴呆症』と呼ばれた方です。今は『認知症』という呼び名に変わりましたが、どうですか?この呼び名は?」と尋ねられた。
「もう一つですな」という答えがあった。半端だからね。
「でも、『痴呆』よりは、ましです」と私が言うと、どきっとなさったようだった。「『痴呆』の『痴』は『痴れ者』で、『馬鹿なことをする』という意味ですから、困ります」と言うと「『たわけ』はどうですか?」と訊かれた。
「『たわけ』のほうが、やわらかいのではないですか? 『痴呆』については、生まれた時からの障がいのある子ども達に『白痴』『痴愚』『魯鈍(魯鈍)』という言い方があって、これはとてもひどいいいかたです」と続けると、なおさら、びっくりなさったでしょう。だいたい、講演会に行って、講師よりも強く演説する受講者はいないでしょう。でも、『痴呆』に関しては、許せない、譲れない。こう呼ばれていた子ども達に代わって言いたい!  受け止めてくださった桜井先生のふところの深さに感謝します。