黒いもの

 梅干し三日目。昨夜は星が出ていたのでそのまま外に干して寝た。夜露にあたり、やわやわだ。 今朝はばあちゃんが起きる前に、畑に行った。このごろのように朝寝坊のばあちゃんだと、寝ているまに一仕事できる。
 が、この前は、家に近づくと黒い影が道にいる。ばあちゃんだということは姿形と歩き方からわかる。やはり、毛糸の服2枚にエプロンをかけ、キルティングの冬ズボンをはいている。しまった。昨夜、ふだん着を出しておくのを忘れた。私が悪い。
 それにしても、こんなに毛糸を重ねてどうする?また、干してなおさねばならない。手間がかかるやんか。