宅老所のばあちゃんたちがやってきた

 なんか、お客が来るときって、集中するなあ。宅老所のばあちゃんは、3人で、スタッフは男性だった。
 前に来た人に「息子さんが植えたさつまいも、大きくなってるよ」と言うと、「そうかね」と言う。仮に名前を「水戸」さんとつけよう。それぐらい、風格のある人なんだよ。「ほら、すいかも大きくなったよ」と私が言うと、何やら言いながら、畑の向こうのほうへ行ってしまった。うちのばあちゃんを呼んで「お客さんだよ」と言うと、今日はこの人としゃべらない。おかしいなあ。前に来たときは、二人で長いこと、おしゃべりしてたのになぁ。まったく、きまぐればあちゃんの風はどっち向きに吹くか、そのときまかせだ。ほかのばあちゃん、お二人はおとなしい。にこにこしている。
 水戸さんが戻ってきた。そして「ここに、水戸が買った土地があるんだわ。帳面にのっとるんだわ。水戸、とのっとるはずなんだわ。どこかなぁ?」と言いながら、畑を見てまわる。その様子が、どう見ても「水戸藩!」のあるじなんだよ。私がスタッフのおじさんに「どこで、話がすりかわったの?帳面、なんて、地主気分になってるよ」と言うと「以前、市民農園を借りていたとき、水戸の名札をたてていたんですよ」と言う。「水戸藩!」と立てなよ、似合うよ。
 次に「私が植えたすいかがない!」と言う。「また、すりかわってるよ。『私が植えた!』と言ってるよ。前に来たときは『息子が勝手に植えた』と文句を言ってたのに」と言うと、スタッフのおじさんが笑う。「無い!のは、覚えてるんやね」と言うと、おじさんは「食い意地ははってますからね」だって。あはは。何故、ないか?じつは、このすいかは、アライグマに食われたらしき、穴があいて、中が腐りかけている。それで、もう取ってしまってビニール袋に入れ、車に積んであった。仕方が無いので、水戸さんに見せたら、やっと安心したようで、車にのりこんだ。