老人クラブ

 地域の老人クラブの役員さんが来てくださった。クラブからのプレゼントのカステラをばあちゃんに持って来て「ばあちゃん、元気?」と訊いてくださる。ばあちゃんは、軽トラックを見ただけで、もう「迎えに来てくれたん?」と言う。役員さんには「ばあちゃんは、どんな車でも、見たら、デイサービスのお迎えの車だと思うのよ」と説明して、ばあちゃんにカステラを渡す。「違うよ。ばあちゃんにプレゼントよ」と言っても、まだ「いつ、行くのん?」と言う。私が「これ、読んでごらんよ」と言うと、カステラの箱に貼ってあるのし紙を見て「老人クラブと書いてあるで」と言う。
 役員さんは「ばあちゃん、しっかりしてるやん」と言う。「どこが〜!これが、しっかりしているように見えるなら、なんにもわかってないよ」と言うと「字が読めるやん」と言う。「読めても意味がわかってないやん」と言うと「よう、面倒みてるなぁ」と言う。みてないよ。ほったらかし。でも、老人クラブの役員でも、認識不足やなぁ。まわりに認知症はいないのかしら?いないのかもしれないな。うちのばあちゃんみたいに、フラフラ出歩かず、家にじっとしていたら、目立たないもんね。