掃除のおじちゃん

 福祉センターの掃除を請け負っている会社の人がとても気さくなおじさんで、ばあちゃんもずっと昔から親しくしてもらっていた。おじちゃんに「たたかうおばあちゃん」をさし上げたら、今日、先生の診察が終わってから出会って「あの本はよ〜うわかるわ。ええ勉強になるわ。また書いたら持って来てね」と言われた。
 夫にそう言うと「トラックで診療所に着いて、お前が呼びに来るのを待っているとき、おじちゃんがばあちゃんをみつけて手を振ってくれた。ばあちゃんは手を振り返してから『誰か、知らんけど、手、振ってるで』と言うた。ばあちゃんは誰か、わからんときも、手を振るんや。子供と同じや。相手は『わかって振ってくれてる』と思うやろ」そうなのよ。だから「ばあちゃん、しっかりしてるやん」と思われる。