独り言

 夫のメモつづき「アー、ケッコウヤナ。アー、ケッコウケッコウ。アー、アリガタイナ。アー、アリガトゥ。アー、ダイジョゥブカナ」
 ばあちゃんが廊下を徘徊しながら、つぶやいている。意味があるのか?ないのか?このごろ、いつもぶつぶつつぶやいている。トイレに入っていても、終わりごろに「ありがとう」と言っているのは、誰か「いる」のが見えるのだろうか?いない人が見える?幻覚?
 独り言に気がついたのは、ちょうど「要介護4の保険証が届いた」ころだった。
 ご飯を食べるときも「けっこうやな」と言う。「黙って食べて」と言っても、また「ふふふん」とか、わけのわからんつぶやきが出る。
 デイとステイのスタッフの皆さん、食べながらタイミングよく「ケッコウヤナ」「アリガトウ」と言うからといって、まにうけてはいけません。もう「おべんちゃら」の時期は過ぎたようですよ。これは「口が勝手に動いている」たまたま「ありがとう」と言っても、頭の中で、目の前のごちそうと「ありがとう」の言葉の意味がつながっているかどうか、疑ってみないといけません。これも「大発見や〜」と楽しんでみてください。また結果を知らせてくださいませ。