興奮がしずまると寝てしまった

 私が帰ると、ばあちゃんは険しい顔で廊下に立っていた。「どないしたん?」と訊くと大声でわめくので「静かにして。もの言うのに、手をあげない、ふりまわさない。静かに言うて」と言うと、だんだんしずまるのだ。やがて自分の部屋にもどった。4時だった。おやつに昼の残りの餡パンと最後の「しそジュース牛乳」を出した。
 また寝てしまったので、私は家のガレージ横の小さな花壇に葉牡丹を植えた。赤が2本、ばあちゃんが葉を1枚ポキンと折ったやつと、真ん中が登ったやつ、白はぼやーっとほやけたやつ、どれも「人にはあげられない失敗作」これでも、道行く人には「あ〜、正月やなぁ〜」と思ってもらえる。雨が降り出したので、水をやる手間がはぶけるでしょ。えらい!