身体をつくる

 私は小学校のときから体育が苦手だった。だって「競争」であって「身体を育てる」ものではなかったもの。自分の身体に向き合うことを教えてもらったのは大人になって更年期にさしかかるころだったかな? 今、自分で困っているのは、左右のアンバランス。左肩がこるし、左足が痛い。姿勢が悪いからだと思う。また百姓という仕事柄、片方だけを使うからだとも思う。わかっているのに続けられないのが、わたし。ふふ。
「気持ちいいところまで伸ばす」のを習ったのでやってみて、はやくなおしたい。
 ところで、今、子ども達のほうが心配だ。我々が子供のころはそれでも、歩くし、身体を使う仕事があった。今は外で遊んでいる子をみかけないもの。小学校に行っても「自分の体とむきあう」体育を習わなければ、できない子はできないまま、自信がもてないまま、そのままだ。たとえば運動会の行進を見ていて、ちゃんと歩けない子・前の子や横の子と合わせられない子はいる。「そこをどう思う?」と訊くと「集団訓練は軍隊みたいでいやだ」と言う人が教師の中にもいるのだ。「そうではない。見える形で自分ができなかったことができるようになれば嬉しい。それが自信になる。皆と合わせることの気持ちよさと知ってもらいたい」と言うと。初めて聞いた、という感じの人もいる。「読み書き・そろばんを身につけたらその子の自信になる」と言うと「そうかな?」って...わかってよ!小学校の先生。中学生を見てきた者の実感です。