「介護って楽しいものじゃない」

 アンケートの作り主に電話をしてみた。留守電だった。あとからかけてきてくれた。
「暗い気持ちばかり並べると、負の連鎖、誘導尋問になる」と言うと「逆に、明るい気持ちばかり並べると、家族に言われました。『介護て楽しいものじゃない。私達の気持ちをわかってくれてない』否定的なもの、つらいものも入れると『そうなのよ!』と、わかってくれてる、と思われるようです」と言う。
「あ、私、そんなの、通りすぎたわ」もともと「介護」とは思ってないのよ。「ベターケア」の取材を申し込まれたときに言ったもの「介護なんかしてません。一緒に暮らすばあちゃんが年をとってぼけただけです。普通です。怒ったりわめいたりしてます」社長さんが「それでいいのです」それで成立したのが「たたかうおばあちゃんに一喜一憂しながら、いつもどおり自分たちの生活のペースをたもつ」の誌面。
 たもてないよ。だんだんペースは狂う。
 けれど、私のまわりの介護者や元介護者は「普通や。つらくなんかない。苦労した覚えもない。サービスや周りの助けで、自分なりの楽しみの時間も持てるし」そういう人がたくさん、いるんだもの。
 「介護は楽しくない」人、突然「介護者になった人」でしょうか?
 暗い!暗すぎる。「楽しくない介護」「つらい介護」と割り切れないならしばらく、離れてみたら?「ロングショートステイ」に預ける。離れてみたらまた感じ方も変わってくるかも知れない。「預けるところが無い」?ケアマネ君に言いなさい。「探して!」ケアマネの仕事です。ケアマネをしている友達が言う。「お金があれば、たいていは解決できるんです」
 私は「たたかう敵」が山ほどいるのに「負の連鎖」にはまっている暇があるか!
 それにしても「たたかう姿勢」は、やはりばあちゃんから受け継いだものであろうなぁ?ばあちゃんは「わたしはわるくない。あんたが悪い。世間が悪い」強い性格だよな。60年も暮らせば「おんなじ性格」になった?あはは〜。

 大学院生さんは、しっかりしている。これで関学の大学院生と知り合うのが3人め。いずれ劣らぬ「頑固者」院生ともなれば、これぐらいの強さがないと、修士論文、博士論文は書けないのだろうね。のんびりうかうかと暮らし、大学はなんとか卒業できた私なんかとは覚悟が違うのだろう〜。頑張ってね。日本の未来はあなたがたにかかっている。