「ご近所」まわりをする

 診療所でも「宣伝です」と言って「紫陽花の会」のちらしを配った。
 ご近所まわりをする。
 「僕んち、関係ない。入院中や」と言う。「介護者の集まりよ。奥さんを誘ってるの」と言うと、まぁ〜、そこはそれなりの反応で...「入院って、老健でしょう?3ヶ月で出ないといけないんでしょう?」と訊くと「客が少ないから、おいてくれるよ。みな、長くいるよ」と言う。なるほど、ね。
 そこは「ねたきりでおとなしいひと」は歓迎なんだろうか? 「元気者で裏道でタクシーを止めて『乗せて』と言って、運転手に『こんなばあちゃん、どこかへ入院させろ』と言われるばあちゃんは、入るなり『薬』のお世話になり、半年もたたずに亡くなったけど、なぁ...
 でもさ、家にいるときは、足が悪いだけで、ねたきりではなかったし、話もちゃんと通じる楽しいあばあちゃんだったのに、それが何故、おしめのお世話になり「動かれへんもん。おたくのばあちゃんはええよ。動けるもん。うちは動かれへん。何もかもやってもらわんならん」と息子に言われるようになってしまうの?不思議だ。ポータブルトイレが使えるだろうし。手が動くなら、起こしてあげれば何かできるだろうし、ご飯は食べられるんじゃないの?と思う。見に行ってみないとわからないなぁ。
 道端の「井戸端会議」に参加する。田舎だった。百姓のお嫁さんと、家を買って引っ越してきた奥さんたちも、年を重ね、老人クラブに入れば、行事に一緒に参加するし、月に1回「おしゃべり会」をやっている。そこで「高齢者医療制度って、天引きだけじゃなく、かかりつけ医もいるんですよ」と言うと「あら〜、うちのじいちゃんも、元気なときはいいとして、ちょっと風邪のときに医者に行ってつながり作らんといかんね」「よう勉強したなぁ」と言われ、今はなかなか皆の関心が高く、「田舎も変わってきたなぁ」と感じた。
「ご近所」なかなか、見込みが出てきたでぇ〜。とまるちゃんに電話してみたら、なんと「さくら会」会長さんが出て「おぅ〜、よう、頑張った」と言ってくださった。ほんま、まるちゃんやったら「お疲れさん、口が、お疲れさん」と言うわ。