分科会 つづき

 次は私の提案だが、23日の最初に書いた原稿の一部を変えたもの。「何でも困ったことは、施設と話し合って解決してきました」と言ったように思う。時にはブログを武器にして脅したけどね。
 ここからは当日のメモを見ながら討論を書く。メモしきれなかったところ、間違いもあると思うので、読まれたらコメントを書き込んでください。(コメントを書いた個人は特定されませんから)また、たとえば「しわくちゃのばあさん」など、読んで「すごい表現!」と思われても、それはそのばあちゃんに対する裏返しの愛情の表現なので、勘違いされませんように。当日の会場の鳥海さんはじめ皆さんの笑顔を見に、次回こそ足をお運びくださいませ。
 
 10時28分:品田先生:ここからはシナリオなしです。まず、ショートについて。鳥海さん、お願いします。
鳥海さん:早苗さん、おもしろいお父さんですね。ロールパンと食パンのこだわりですか?エネルギーありますね。たまに!いますね。こだわる人。どんな個性のかたまりなんでしょうね。本人はこだわっていないのに、家族がこだわるという、わけのわからん家族、いますよ。しわくちゃのばあさんなのに「この乳液をつけて、次はこれをつけて」と言って持ってくる。次に来たときに「減ってない」って言うんです。本人のこだわりには付き合うが、家族につきあうのは、ね。ロールパンなら「ごめん、ロールパンしかなくて」と言えばいいんです。謝ることです。それを「なに?ロールパンでも食パンでもどっちでもいいんじゃない?」などと言うから意地になる。
安永さん:ショートは難しいのです。「ほの香」では通所からの情報がショートに伝わるようにしています。入浴介助の難しい人は、通所でその人を担当している職員が、ショートでも入浴介助をする。情報のキャッチボール。「この人はこんな性格」とわかってしまえば、いいのです。車椅子の人が暴力をふるう、なんていってもたいしたことない。そんなことで利用している人の家族を責めるのはおかしい。ケアマネとしての姿勢は?これは「ふしぎな常識ですね。「西宮の常識は世間では非常識」です。
品田先生:「団体行動ができる」と言われたら私も?「薬でコントロール」というのも問題がありますね。それはいつ言われたのですか?
早苗さん:今年の初めです。以前、1年半、老健に入所していたときも、安定剤を使われ、ボーッとしていて、私が見舞いに行っても認識できないことがありました。「夜、しっかり寝ていないから、昼、さわぐのではないか」と言われました。
品田先生:「安全のために、はぶく」というのも、ゆゆしき言葉ですね。国保連に申し立てたのは素晴らしいですが、その後のその事業者の対応はどうでしたか?
早苗さん:そこには断られたので、以後は使っていません。
鳥海さん:「こまった家族」とはどういう家族か?サービス提供者の力量にかかわります。以前、経鼻栄養の管を入れている人がいて、その管をすれ違いざまに抜く人がいました。それは困ったことですが、勢いよく抜くと案外、被害はないんですね。抜く人にはその管が「ゴミ」に見えたんでしょね。悪気はない。元々、認知症で「ここはどこ?私はだれ?」がわからないところから始まるショートです。最初の日から寝ないのはあたりまえ。事前の家庭訪問で聞くしかない。こだわりも教えてほしい。
 都内には20人〜30人以上のショートステイを持っている施設が7箇所ありますが、中には事前訪問の無いところもあります。ネコや犬のほうがもっと大事にされていますよ。ショートに行く前には、家族は本人のようすを伝える義務があるのです。突発的なトラブルもあります。入所の方なら、最初の2週間、落ち着かなくてもなんとかなります。
品田先生:「たたかうおばあちゃんブログ」にはモンスターペアレントが出てきますが...(つづきを忘れた、ごめん)
安永さん:施設の限界を伝えることです。相談員が事前に訪問するのは絶対の条件です。体に「きず」があれば必ずクレームがきます。事前に記録をとっておいて「ショートでできたのではない」と説明します。家族にも「こだわり」はあります。「このシャンプーでないと」と言う人もいます。デイにも「マイシャンプー・マイクリーム」を持ってこられます。うちは、はっきり言います。利用の前に「これだけ入院した、これだけ事故があった」と説明します。「施設の事故は施設の責任。治療費は施設でもて」と言われます。ときには「おまえの態度が悪い。おまえの責任だ」とも言われます。細かい説明をすること、逃げない、嘘をつかない、ことです。クレーマーと思わず...
すもも(ここで発言したと思うが):私は信頼関係だと思います。昔、教師をしていたとき、生徒が怪我をしました。謝りに行きました。保護者は「子供は怪我をしながら育つものです」と言ってくださいました。私たちが施設を利用するとき、私たち家族のほうが年齢も上のことがあるのでまず、こちらからあわせます。信頼関係が第一です。問題があったら、話し合って解決します。
品田先生:昔とは違います。謝る、というのは昔はいいのですが、今は別問題です。今は簡単に訴訟になります。医療の場では、事故後すぐに家族に会う職種の人がいます。介護現場ならケアマネということになりますが、今はケアマネにそういう教育をしてきたか?していませんからケアマネにそういう(対処する)能力が無い。
安永さん:二重ガードになっています。相談員と施設ケアマネです。どんな小さな苦情もペーパーに落とす。全員で読む。共有する。確認する。事故を分析して対策をとる。今後に生かす。
品田先生:鳥海さんの本日の自己紹介の中に「告げ口マット」がでてきます。身体拘束しないかわりに精神的に拘束している。ちょっと「告げ口マット」の説明をしてください。
鳥海さん:私は厚労省の「身体拘束ゼロ」の委員をしてたんです。ところが国のいう「11項目」にあたらない拘束があらわれてきた。右マヒの人に、ベッドの左側に柵を2本つける。「マットレスセンサー」「車椅子センサー」これは立つとピッとなるんです。「センサーマット」はベッドから降りた足のところに置いて、あるおばあちゃんが「これ、踏むと呼びもしないのに職員が来るよ。告げ口マットだよ」と言うんですね。棒でマットをのけて行く。本人の言葉として、言い得て妙だなと思います。