無事終わり

 午後の永代経には、そのご家族と一緒にお経をあげ、講話も聞いて、あとは片づけだ。
 夜は精進あげというか、すき焼きをいただいた。住職一家がもてなしてくださる。
 私が作ってきた「ひらたねなし柿」の焼酎渋抜きをデザートに出すと言われ、むいてみて、びっくりした。1袋10個のうち2個ぐらいが傷んでいた。やわやわだったり、とけていたり、だった。ひどすぎた。それを捨てて、きれいな物を水で洗った。それでも、すこしとけかけたのがあるが、おばちゃんは「やわらかいのが好きな人もいるから、かまへん」と言われる。こんなのは、私が管理すべきだった。提供してはいけないな。来年からはやめよう。
 とりあえず、むいてフルーツ皿に小分けしておいた。
 すき焼きはそれぞれ好きなところに座る。が、チーフはいつも末席で「次期チーフ」らしき人も「将来のチーフ候補」もそこに陣取り、勢力地図も垣間見えてくる。我々はどこでもいいのだ。たまたま同級生の奥さんたちが「ここがあいてるよ」と誘ってくれた。正面が1日目に「プロか」と思った人だったので「おうちはどこですか?」と訊いてみると「川のそば」と言われ「あの大きなおうちですか?」に始まり、いろいろ言っているうち「あなたにどこかで会った」と言われた。息子達の小学校の調理員さんだった。「あ〜、やっぱり!プロの方かと思いました」と言うと「プロと言われるほどではありません」と言われた。私の教え子も調理員さんなのだ。世間は狭い。
 宴たけなわ。講師の先生のお住まいの「吉野の桜を見に行こう」と前回も話題になったが、実らず、流れた話が、今回は元気な世話役さんがいて、住職と奥さんとの3人でさっさと日を決め、11月の20日過ぎに行くことになった。桜の季節は交通渋滞で動けないので紅葉を見るのだ。今回は行けるかも知れないな。今は「つどい場さくらちゃん」の「北海道・車椅子の旅」しか行っていないし、その前はまったく旅に行っていなかった。春や秋の観光シーズンは農繁期なのだ。40人募集の日帰りバス旅行だ。 
 おひらきになり、お供え物やお花やらをいただいて帰った。