休憩時の楽しみ 高口さんをつかまえる

 まず三好春樹さんにご挨拶に行く。「まるちゃんを追っかけてきました」三好さんはにこにこ。
 次に高口光子さんを探す。なかなかみつからない。やっと捕まえて「ご無沙汰してます」と言うと「これからは家族の信頼を得るように頑張ります」と先に言われてしまった。ごめんなさいね。
 高口さんの名前を初めて聞いたのは三好さんの講演会だった。「高口光子はよくしゃべるんですよ。たかぐち、の中に口が3つあるんですから」と言われた。その高口さんが西宮に来てくださると言う。「つどい場さくらちゃん」の講演会だ。まずまるちゃんに高口さんの著書を借りて勉強した。
 初めて会った高口さんは華奢で“ふつーの人”に見えた。ところが話し出すと速い、速い!!機関銃だ。それでも、必死で書いて、書けたのだ。口述筆記のように...自信がついたなぁ。予習していたからだよ。気持ちがよかったなぁ。
 2度目の講演会は...欠席した。ばあちゃんがどんどん悪くなって、私は気持ちと体力が落ちていた。「今は聞けない」と思って参加しなかった。
 3度目は「おむつはずし学会 in 西宮 2007」の講師に来てくださったときで、打ち合わせで「すももさんとは闘わない」と言われた。「私も」と返した。闘う相手は「おかしな困った法律を作った国」と「行政」でしょう?家族と介護職は共闘するのが本当だ。
 そして壇上で我々家族が次々に「こんな困った施設がある」「こうして闘ってきた」と言うと、高口さんは「我々は利用者は選ばない。どんな人でも受け入れる。でも、そろそろ家族は選ぼうと思う」と言われたのだ。その言い方が面白くて、私はつられて笑ってしまった。会場で聞いていた家族たちが、あとで私に言う。「じょうだんじゃないよ」私は「ジョークだよ」と言うと「会場がどっとわいた。それは『同感だ』と思っているからでしょう?高口さんのような上司がいる、良い施設なら、これはジョークで通る。我々の市のような、おかしな非常識な施設の職員は、本気で『そうだ。困った家族は断ろう』と思ってしまう。介護職のレベルが違う」そんなものかなぁ?家族が本気で要求していることも「モンスター家族だ」「不当なクレーム」だと思ってしまうような施設と職員は困るのだ。
 でも、この「おむつはずし学会 in 横浜」でわかった。やっぱり私は高口さんの小気味よい語り口が好きで、高口さんの性格も好きだ。もう「家族を選ぼう」なんて危険なジョークは言わないでしょう。安心して高口ファンになりたいと思う。全国の高口ファンの皆様、ごめんなさいね〜。私たち、高口さんが好きだよ〜。