お通夜のお手伝い

 隣組のおばあちゃんが亡くなり、お通夜の手伝いに行った。隣組だけではなく、村の中の親戚まで来たので、女性は10人以上いた。
 男性は公会堂から、机・椅子・テント・ガスコンロ・炊飯器・ジャー・お皿を置く棚などを運んで来て、お通夜の受付をする。
 女性はお料理。4時に出来上がって手伝いの男性と喪主の家族から順に食べてもらった。
 献立はこの地区の伝統の精進料理だ。煮物は、ひじき・高野豆腐・椎茸・人参・里芋・かぼちゃ・ぜんまいと薄あげ・厚揚げ・小松菜の煮びたし、和え物は、長芋の酢の物・ほうれん草の白和え・ほうれん草のごまあえ、かぼちゃのサラダ・スパゲティサラダ。買って来たのは、白菜の漬け物とたくわん・金時豆の煮物。うん、テーブル狭しと並んだ。品数も多いが、何人分と作っていると量も多くなってしまい、同じ物が最低でも4皿はできる。祭壇の前に公会堂の長机を並べて食べる。「明日の昼の別れの膳は、あと一品か二品でいいね」と言いながら、冷蔵庫に入れられる分は入れて帰ってきた。
 うちの町は浄土真宗西本願寺派で、お寺が3軒あるが、来てくださる順番が決まっている。奥の台所でお茶の用意をしながら聞いていると、お坊さんの個性があっておもしろい。