ばあちゃん、小康状態
集中治療室に呼ばれた。ばあちゃんは目を開けていた。枕もとの心電図は動いている。脈拍も上がったり下がったり...
先生が「家が近いならいったんお帰りになってもいいですよ。もし、付き添っておられるなら、泊まる部屋はありますが、小さいし、快適ではありません」と言われた。私は泊まるつもりなので「夕食を買いに行っていいですか?」と訊いてコンビニに行った。
病院に帰る途中で携帯電話が鳴った。もうわかった。言われる前に「今、駐車場です。すぐ帰ります」と言う。
ばあちゃんのモニターは止まっていた。先生が来られ「瞳孔反射なし。脈なし。呼吸なし。10時52分、ご臨終です」
あっけなかった。そうなんかぁ、という感じ。
冠婚葬祭の会員になっているので、電話をしたら「12時に迎えに行きます」とのこと。
相談室で待つ。弟と息子達に電話をする。11時だ。ばあちゃんの身内には朝まで待とう。
清拭が終わってまた集中治療室に呼ばれた。12時に寝台車の人が到着、載せかえて家に向かう。病院の外まで主治医のせんせいと看護師さんが見送ってくださった。親切にしてもらった。お礼を言って帰る。