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介護者支援へ初の全国調査9月18日 22時53分   NHKニュース
高齢者や障害者を介護している家族が、どのような負担を抱え何に悩んでいるかを聞き取り調査し、具体的な支援につなげようという、初めての全国規模の調査が東京などで始まりました。
この調査は、高齢者や障害者を介護している人を支援するために設立された「ケアラー連盟」などが、北海道、東京、新潟、静岡、京都の5か所で2万世帯を対象に行うものです。このうち東京では18日、担当者らが杉並区の住宅地を訪れ、調査票を配りながら介護について聞きました。調査では、介護を抱える家族が地域の中にどのくらいの割合であるのかを調べたうえで、1日のうち介護に費やす時間や、健康や精神面での負担の実態、それに求める支援など50項目以上にわたって調べます。18日の調査でも、77歳の夫を介護する73歳の妻が体力的に大変だという悩みや、80代の母親を介護する54歳の息子が介護サービスが足りず負担が大きいという声が聞かれました。介護を抱える家族が仕事を辞めたり、介護疲れから事件を起こしたりすることが社会問題になっていますが、介護する家族を対象にした全国規模での詳細な調査は初めてで、NPOは今年度中に調査結果をまとめ、国に支援策を求めることにしています。調査にあたったNPO介護者サポートネットワークセンター・アラジンの牧野史子理事長は、「今の介護保険制度では介護する家族への直接的な支援はほとんどないのが実情で、調査を基に政策提言をしていきたい」と話していました。