「『大病院信仰』どこまで続けますか  町医者と大病院の賢い使い分け方」

 長尾和宏著 主婦の友社 2014年。
 これも新聞広告で見て、早速取り寄せて、すぐに読んだ。
はじめに 大病院なら万全ですか?
第1章 上手な病院選びと、自分に合う医師の見分け方
第2章 もう、そろそろ間違った「大病院信仰」を捨てなさい
第3章 専門医、町医者の違いと、長生きするための賢い使い分け
第4章 良い病院、良い医者の探し方。本当の名医とは?
第5章 病気別の「かかりつけ医」の選び方
第5章 とにかく「かかりつけ医」を持ちなさい
おわりに

 私はすぐそばの診療所にごくたまに行く。風邪は早い目に置き薬を飲んで寝るに限る。食中り(しょくあたり)と怪我はすぐに診療所に行く。往診してくれない診療所なので「かかりつけ医」とは言えない。 夫は一般病院に定期的に行っていて、検査は紹介状をもらって専門医と専門医療機関に行く。今回はその一般病院に入院して、大学病院を紹介してもらい、手術を終えてまた元の病院に戻る。賢い使い分けです。
 大学病院はさすがに良い。
 第2章に「患者はモルモット?」という項目があり、「大学病院の使命は臨床と教育と研究」であるから、その対象になればよいわけだ、とある。何事も試行錯誤がある。先人のおかげで今日の医療がある。我々があとの人のために役にたてばよいのも当たり前。
 長尾和宏さんも私も同じ高校で、教育大学の附属だから「モルモットだ!」などと言っていた。それでいいのだ。
 長尾和宏さんの言われる「かかりつけ医」を自分の近くで探したいものだ!「訪問診療」(定期的)と「往診」(突然、具合が悪くなったとき)をしてくれる町医者となると、選択肢が少ないのだ。私の父の時には来てもらっていたなぁ。
 長尾さんも、何冊も本を出して、書き方も上手になったようだ。世の中も「住み慣れた我が家で最期を迎える」という考え方が受け入れられるようになってきたと言われる。また政策で長期入院が認められず、仕方なく在宅というのもある。「もう治療ができないから帰りなさい」というわけだ。
 いつ、何が起こるかわからない。勉強して知っておくことが必要だ。
 この本の読みにくさは、「太字」のきつさにある。普通の文字が明朝体なのに、太字はゴシック体である。目立ちすぎる。きつい。疲れる。太字にしてまで強調しなくても、読者はちゃんと感じるのだよ。