「患者の目線 医療関係者が患者・家族になってわかったこと」

 村上紀美子著 医学書院 2014年
 「手術後経過は順調なので転院または退院してください」と言ってもらったので、ほっとした。先生初め、皆様、ありがとうございました。最近はまたせっせと生協書店に行っている。
 これは4月発行の新刊だ。
 優しい綺麗な色のラインが入った表紙。帯には「ふたつの目線でなっとくのケアを探そう」とある。
 著者は医療ジャーナリスト。
 患者はときに「先生も看護師さんも、ご自分で手術を受けて、痛い目に合われましたか?」と言いたくなるのだが、医療関係者も自分が患者になって初めてわかる!そんな、想像力のないことでは…ねぇ。
 手術の次の日に「さあ、起きてみましょう」と看護師さんに言われる。「痛いよ」と言うと「痛み止めの点滴をします。10分で効きますからね」と言うわけで、効いてきたら、上体を起こしたり、立ってみたりする。
 それが「術後の痛みは当たり前?」と書かれた三輪恭子さんの文章などを読むと、「もっと言って!」と思う。「初めはとても痛いのよ。半日、一日、ゆっくり寝ていても、あんまり変わらないと思うよ」と思ってしまう。

プロローグ 患者の目線で話してみませんか
第1章 患者の目線 医療者の目線
第2章 がんとともに歩む
第3章 迷いのなかで選ぶ看取り
第4章 患者と家族の物語
第5章 なっとくのケアへ
エピローグ 自分が患者・家族になった経験を大切に