今日も雨の中で畑に行く
朝、起きた時は雨がやんでいた。
犬と富有柿を取りに行く。畑の小屋に置く。
帰ると降ってきた。
「土砂降りです」と言いながら、神戸の親子が来た。
畑に行く。
「長靴が短い」、「かっぱって、上下セパレーツがあるんですか?」などと言う。
そうよ、春は「雨が降らない。田んぼができない」と言っていて、「雨だ!田んぼに水を入れよう」となると、かっぱを着て行く。セパレーツだ。
ラブちゃんは幼稚園児、お姉ちゃんは小学生。
ラブちゃんは幼稚園で「さつまいも掘り」に行くそうだ。
先生に「わたし、すももさんの畑の学校で修行しているから、さつまいも、掘れるよ」と言ったのだって。あはは。「お寺」か?
だから、今日も掘ってみたが、土だらけの芋になった。山から引いた水道であらった。
大根も引いた。人参も引いた。ネギも引いた。菊菜と白菜は私が切った。
そこで家に帰った。
夫が「今年の秋は土曜日日曜日の雨が多くて稲刈りができない家が多いんでね」と言うと「雨が止んでもできないの?」と聞く。
「コンバインが入れないでしょう?畑も谷に水がたまって、歩くと、ジュクジュクでめり込むでしょう?」と言うと「そうか」と言う。
そこで「お米」の勉強をする。
稲穂で作ったお正月飾りを見せて、「これが籾。これを蒔く」と説明する。
昔、中学生に「農業」を教えた時に作った「田んぼの模型」を出す。
一番上が「畑」、つまり、植える部分が「畝」でその間が「谷」。
二段目と三段目が「田んぼ」。水を入れる説明をする。
「お米という字を分解すると、八十八。つまり、88回、手をかける。
育苗箱に土を入れる。水をかける。種を蒔く。土をかぶせる。温室に積む。芽が出ると地面に広く置いて、また水をかける、苗が伸びたら畑に持って行って水をかける。
田んぼを作る。トラクタイーで耕す。水を入れて耕す。平らにするのがしろかき。除草剤をまく。
田植え機で植える。4条植え。機械が肥料も根元に入れてくれるので、晴れの日にする。
毎日、田んぼを見回って水管理をする。モグラが地中を歩いて穴を開けたら、水が漏れる。
畦の草を刈る。
7月に中干しをする。
穂が出る。お米のでき初めはそれを食べに来るのがいるよ。なんでしょう?飛んでくるよ。
子どもらが「からす」「はと」「いえいえ」「すずめだ!」「そうです!おっぱらうには?」・・・
すずめは賢いから覚えてこわがらなくなる。
秋になる。水を落とす。田んぼを乾かす。コンバインで稲を刈る。
朝日新聞の投書欄「声」に「田植え、稲刈り以外も学んで」という意見が載った。「88手間」を書いておられる。「田植え、稲刈り体験だけでは、いいとこどりじゃないか?」という意見だ。私もそう思う。
だから「畑の学校」にしている。そんなに甘くない、失敗もする。難しい、それも知ってほしいわけだ。
稲刈りの前に雨が降る。「実るほど頭を垂れる稲穂かな?」だ。雨が降ったり、風が吹くと、稲穂が垂れて水につかる。土につく。すると芽が出る。栄養が取られ、小米になる。第一、機械では刈れない。コンバインはキャタピラだが、田んぼが乾いていないとめり込む。
そういう苦労の数々だ。
まあまあ、おしゃべりも楽しんで帰って行った。