昼ご飯

 今日は診療所に行った。いつもの狭心症の「血流をよくする薬」と目薬をもらうためだ。しきりに「目が痛い」と訴える。先生には「目が赤いのは、アレルギーかも知れないね」と言われた。こするからだと思うけれど...ばあちゃんはもう、お医者さんに愛想笑やおべんちゃらをしなくなった。お礼を言うのも忘れたらしい。診察のあと、ベンチで薬を待っていたら「目が痛い。お医者さんに行く」と言って怒っていた。診察はすんだのだ。「たたかうおばあちゃん」を検査の先生や、掃除のおじちゃんにあげた。受付けの人たちに「ばあちゃんがまた来たら、よろしく」と言うと「大丈夫。皆、知ってるから」だって。なわばりはありがたい。
 帰ってから、またばあちゃんと一緒に畑に行った。弟が「ふすまを持って来た」と電話してきた。ばあちゃんの姪だ。ふすまが終わって、一緒にカフェレストラン「我夢」に行った。本日のランチは、ポーク生姜焼きか牡蠣フライだ。両方をとって、ばあちゃんがどちらを食べるか、やってみた。肉と牡蠣を半分ずつ分けた。ばあちゃんは、まず肉の下の野菜を食べて、ご飯を食べて、漬物を食べて、という順に、まぁ、上手に食べた。家でお箸の練習とかをさせていると、役にたつなぁ。以前は、家でおかずを一皿ずつ平らげてから次にいっていたけど、今日は、まわって食べていた。弟と「これ、どれぐらい、食べるかな?」と言って見ていると、おおかた食べそうだった。私や弟でもおなかいっぱいになるのに、多すぎるんじゃないの?こっそり、ご飯を半分ぐらいで取り上げたら、気がつかない。あとは、一人黙って、おかずは全部食べて、コーヒーも飲んだ。「甘ないで」と言いながら、砂糖をどんどん入れそうだったので、取り上げた。ミルクカップもコーヒーを入れて混ぜそうだったので、取り上げた。これぐらい気をつけていれば、まぁなんとかなる。ばあちゃんは「ここ、広いなぁ」とデイ気分だった。
 ご飯のあと、弟は帰った。私とばあちゃんは国道を歩いて帰った。帰ったら「ご飯」と言うかなと思っていると、やっぱり、手を洗って、台所に行くと「ご飯、食べな」と言った。「ばあちゃん、今、何時?」「1時」「ご飯はレストランで食べたよ。コーヒーも飲んだよ」と言うと「知りません」 そうか、忘れた、って言えばいいのにね。