地域包括支援センターを訪問して

 まずさくら会会長さん「役所は新しい取り組みをしようとしているようですが、まだ地域の民生委員とかのつながりがありません。密着度をどう作るか?ですね」
 副会長さん「我が地域のセンターは市民館の中にありました。入り口がわかりません。そこがデイサービスをしているので、デイをやっている時間帯はシャッターを閉めているそうです。シャッターを閉めていて、どうやって地域と密着するのか?『目につきやすく、入りやすい場所に作る』というのが、常識でしょう。まったく考えていません」わ、すごい!これこそ、行って見てきた値打ちがある。さくら会の熱血メンバーの底力を見よ。
 さくら会サポーターの女性「2箇所に行きました。『どれだけの人が、ここにセンターがあるとわかるかな?』という感じがしました」控えめなこの人でさえ、疑問に思っている。
 私!「まず、4月の民生委員の月例会にセンターの職員3人全員が挨拶に来られました。『家族の中にはケアマネに不信感を持っている方がおられるようで、困っています』と言われたそうです。夫は(民生委員)家に帰り『そんなもん、みんなや!』と言っていました」この辺でもう笑い声があがる。「次に民生委員の自宅に挨拶に回られたようです。うちは留守だったので、名刺が入っていました。早速『たたかうおばあちゃん』と『さくら会たより』と『つどい場さくらちゃん 案内ちらし』を送りました。『勉強して下さい』」またまた笑う。だって、夫に挨拶に来たのに、妻からこんなもの、送られるって、思ってなかっただろう?「お礼のファックスが来ました」
 「訪問の予約は別の会員さんがとってくれて、一緒に行きました。職員は3人とも新しく来た人でした。以前の在宅介護支援センターのときに担当していて、社協の『介護者のつどい』にも参加していたケアマネさんは、その施設の中の仕事に変わっていました。新人であり、この地域の事情がわからないそうです。いろいろ話もして『この地域は閉鎖的です。なかなか自分の親がぼけたとは言わない。死んでから、じつはぼけていた、と言う』と私が言うと、『なぜですか?』と言われるのです。『あんたも自分の親がぼけたら、わかる』と言いました」これが強烈だったでしょうか?笑えない。
 ついでまるちゃんこと、丸尾多重子さん。「市役所の近所のセンターに行きました。はじめに行ったときは『センターと言うからには、駅の近くの目立つ所にあるだろう』と思って、電話番号も住所も控えずに出ました。見当たりません。おまわりさんに訊いても『知らん』」さすが、まるちゃん、ほんわかムードで来るので、笑いも柔らかい。(私はついついたたかってしまうので...へへ)「さんざん、歩き回ったあげく、到達できません。それで、じつは、たった今、行ってきました。とんでもなく、えらい遠い所でした」また笑う。
「でも、よい出会いがありました。職員の方です。『はじめに制度ありき』で『できそうな感じ』はあっても、問題は『認知症初期の人をどれだけ発見できるか?』です。『介護認定を申し込み、非該当になった人をどうやって、支えるか』『老人健診でどうやって見つけるか』「家族がまだ気づいていない、早い段階でみつける』『個人情報、うんぬん、言うてる場合やない。地域の人が黄信号をみつける』『それには人海戦術、人のネットワークです』」熱血まるちゃん!
 ついで、司会者「私は2箇所に行きました。1箇所目は3時に行ったので、デイサービスの人が帰るころでした。『誰でもいらっしゃい』という雰囲気でした。それなりに頑張っておられる様子でした。『この地域の配食サービスリストを作りましたから、さくら会さんもどうぞ』と言われ、もらってきました。もう1箇所は在宅介護支援センターの人が包括に移っていました」これなら、引継ぎなしでスタートできるよね。この地域が良い、のか、行った人の人柄で「良い、と感じる」のか?
 次は、ある地域包括支援センターの職員2人。まだ若い人で「予防給付を担当している」「民児協の老人給食会に出て行く」「ケアマネの支援をしている」と職務内容が具体的に出てきた。
 それから別の地域包括支援センターの職員。「昨日、虐待の相談を受けました。介護者が知人に言ったので、わかったのですが、その家にはケアマネもヘルパーも行っています。ケアマネがついていて、なんで?と思います」