お〜、初日から「火の玉」プンプン エンジン全開だ〜!

 4時ピッタリにチャイムがなった。「ご機嫌悪いので、早めに帰りました」あらま、朝のお迎えのお兄さん(係長)と見るからにベテランで優しい「お母さん」タイプの方、二人がかりだ。「そんな無茶言うても!」とばあちゃんはプンプン怒っている。怒り出す時間帯だもんね。それにしても「うるさい!手、ふりまわすな!」と一喝し「これには怒り飛ばすしかありません」と我が家流を示す。
 怒りながら、別れ、家に入り、怒りながら部屋に行く。「トイレに行って、おやつ食べよう」と誘う。なおも怒りながら廊下を歩いていたら、突然すってんころりと転んだ。なんでや?何も原因がない。このごろ、少しはバランス感覚も落ちたかな?
 着替えて、座る。牛乳を持たせると飛びついた。これは危ない。つまる。「盗らへんからゆっくり!」と言う。あはは。盗ると思うか?蓬餅が固くなったので、温める。「熱いよ」と言ってお箸を渡すと、お餅を口に入れて「熱い!」と言う。「熱いよ、て言うたやろ?」と逆手、逆手。お皿を持つ左手が震えている。このごろはあまり震えなかったのだが。2つ食べ終わると、おちついて皿を片付け、部屋に行って寝てしまった。やれやれ。
 5時10分に起きて、パソコン中の応接間に来た。「お母ちゃん、おったんか。そこ、閉めるわ」とカーテンに近寄る。突然、頭、つながるなよ。「触るな」人がいるのに、無視してなんで閉めないといかんの?昔、ばあちゃんが言うた。「年とったと思ぅて、わしをないがしろにした」その「ないがしろ」や。まぁ、わけのわからんばあちゃんに言うても仕方ないが、ね。出て行って、トイレから戻ると「ここ、入れてもらお」と入ってきた。それはよいが、テーブルの葉書と下に置いたビニール手提げを触る。だいぶ、興奮している。出て行ったが、なにやら独り言を言っている。もう夕方。