「気付き」を促す やっと「つどい場さくらちゃん」登場

 9時12分。家族に「気付き」を促す場としての「つどい場さくらちゃん」が紹介される。
 台所のテーブルにまるちゃん初め、家族や介護経験者、ボランティアの面々が集まっている。
 皆は木城さんの話に耳を傾ける。木城さんのお母さんは、家を一人で抜け出し、買い物に行く。パンも牛乳も、もう買ってきて家にいっぱいあるのに、また買ってくる。「戸棚、いっぱいなんです」と木城さんが言う。まわりの人が出すヒント「問題の理由」を考えてみよう。認知症になっても「性格や習慣は変わらない」
 木城さんは買い物に出たお母さんのあとをついて行って、観察することにした。パン売り場のお母さんは、なかなか買わない。あれこれ、手にとって吟味している。手当たりしだい、かごに放り込んでいると思っていた木城さんはびっくりする。外に出て、買い物のすんだお母さんに訊いてみる。「なんで、買い物するの?」「ほしい。見た物、ほしい。楽しみなの」お母さんの嬉しそうな顔を初めて見て、木城さんは「まぁ、買うぐらいはええんじゃないか」と受け入れるようになる。「これからは一緒に行きます」と言う。買い物は女性のストレスの発散の場だ。それに気付くようにするのが「ピアカウンセリング」というのだそうだ。