「ケアの基本」第1回目のふりかえり

 スローガン「食べる・出す・お風呂に入る。寝て食べない、寝て出さない、寝てお風呂に入らない」「車椅子は椅子ではない」「ポータブルトイレはトイレではない」
 「食事ケアは『死』にかかわるケアである」実習でさせたりしてはいけない。職員が最善の注意を払って行なうものである。テレビをつけて食事介助なんてとんでもない。認知症の人は集中できない人もいる。
 「食事ケアでのリスクチェック」リスクチェック表とは、誤嚥・転倒・転落など、二重三重のチェック表にする。事故になって治療費いくら、になるといくら税金をつかっているか?とんだ無駄である。ついでに最期、病院で死ぬのに何百万円、無駄な医療はいらない。こういう死に方はさせたくない。「ほの香」でも二人亡くななり、死後のケアを家族と一緒にする。足をふいてあげていて、あかがボロッととれると家族は「何?」と言う。これに出会い、職員は一皮むける。ターミナルでこんなことしてた。一生懸命やったけど...面会に来る家族にとっては、3年前、何でも食べて動いていたばあちゃんが枯れていく。・・・あ、また話題、とんでる。(いいの、いいの、これが安永さんのいいところ。あっちいったり、こっちきたり、それでもちゃんとつながっている、珠玉の数珠玉。本ではない、生の講演だから聞けるいいお話。byすもも)
 ついでに「必須」職員が5人いるべきところを3人しかいなくても「必須」はやらなくては。リハビリケアは「生活ケア」を確実にやること。「ちゃんと食べて、ちゃんと出して、ちゃんとお風呂に入って」と契約書をかわしているのだから、これがやれないで「今日はお誘いしたのに入りませんでした〜」では「金を返せ」(あ、でも弁解。ばあちゃんはデイのお風呂が「巨大なプール」に見えてこわがって入浴しない。けどお金は払っていませんよ。計算はあとからですから。by すもも)
 通所の人が「休む」と電話してきたときも「どうして?」と聞いて、夕方見に行く。「あした来てくださいね」一人減ると経営的にも大変だからね。入院したら見舞いに行き「早く帰ってきてね」
 さすがプロ!と言われたい。「AED」の使い方、知ってる?(うん、救急法を習ったとき、人形で実演してもらった)突然、目の前で倒れた人を助けて「さすがプロ」と言われたいね。うちの職員は皆、できる。緊急時に何ができるか、がプロなんだ。目の前で死ぬと呆然として動けない。トラウマになる。通所の職員が迎えに行くと死んでいる。北海道は最高気温がマイナスだから凍死があたりまえ。トラウマになり迎えに行けない。3日間ボイラーを消すと、家全体が冷えてしまって、1週間は入れない。だから私もボイラーはつけて出てきている。家が燃えないか?それは大丈夫に設定してある。こんな寒い中、職員は「冬の旭山動物園に行こう」と言うんだよ。「ペンギンウォーク、見に行こう」車椅子に子供用のスキーを切ってはかせて「そり」にして行くんだよ。ただ、あそこはこ〜んな山、坂道なので大変。上に車をつけて、下りるように見学する。職員がすべってこけて...
 「誤嚥のサイン」やったね。
 「人体の構造を理解する」解剖図。ここが食道。前から見るとここが肺。こんなの、家族は何度も聞いて、耳にたこ。真ん中に心臓があるため、左の食道は細くて傾斜もゆるやか。右は太いし、傾斜はきつい。誤嚥したら、どこへ落ちるか?指差して「そこ!」って言ってるね。すもも!「たたかうおばあちゃん」を書いていて「読んで!」って配ってるでしょう。こういう人に私は鍛えられる。
 「誤嚥の確認と対処方法」「あ、入っちゃった」ってあわててタッピングすると、きつい。「いたい、それ!」かえって入っていく。必ず、やさしく、やさしく。
 「ある施設の食事風景から考える」