「かいご学会 in 西宮 2008」介護分科会つづき

 さきほど26日の最後を書き足した。今からのメモに私の発言の場所が書いていない。「モンスターペアレント」のところに入れておくが間違っていたらごめんなさい。
 
***10時59分:品田先生:フロアの方、質問やご意見があったらどうぞ。一緒に考えていきましょう。
Aさん:(前にも書いたが)夫の介護を10年しています。事故が大きくなるかならないかは、起こったあとの説明です。日頃のコミュニケーションです。夫がステイを利用しているとき、迎えに行くと左腕が血だらけでした。尋ねると「やったところを見ていないのでわかりません」と言われました。落ち着いて、と思い「ちょっと待ってください。部屋に入って座って話しませんか」と言いました。「なんでどうなったか?どこに血がついているか?二度と同じことがないように」と言いました。職員さんは一人ずつベッドに寝てみたそうです。ベッドの柵に突起が出ていて、それがあたって血が出た。他の利用者も同じところを怪我していたこともわかりました。私たちは安全に預かってほしいのです。
Bさん:ヘルパーをしています。私の大事な人が施設に入所しています。緊張が強い人です。お風呂でストレッチャーの上でおむつをはずしたときに、職員がちょっと目を離したすきに転倒しました。職員は謝りに来ました。でも、次、また、目を離しているのです。情報が共有されていません。
品田先生:情報の共有が難しいです。「たいへんだ」と思うのと「そんなんどうでもいい」と思うのとの差です。価値を共有するのが必要です。
安永さん:温度差があるのです。緊急度、重要度、家族の思い、に対する温度差です。それでまた同じことが起こるのです。検証をする。何故おきたか、こういうことの中でこういうことが起きる、リスクというもの。リスクチェック表を作る。ケアマネと職員が作る。二重三重に防げる事故がある。
?(これも安永さん?):たたかう。相手を施設をよくしていく。早苗さんがやってみる。あいての組織として、がわからなくて窓口相談員から言われた?
早苗さん:私が運転中に携帯電話にかかってきたのです。10時でした。朝の食事のパンでもめたのなら、あまりにも早い時間なので「施設の総意ですか?」と訊いたら「この施設の方針として」と言われました。
品田先生:事業所は組織として動くので、よさが出てこない。個人としての職員はいいのに、組織としての力が足りないから、クレーマーと言われてしまう。組織の力量。
すもも(たぶんこのあたりだと思う):怪我は家にいても、します。ばあちゃんは運動神経がよいので、後ろから背中を押すと体重を後ろにかけてきます。前向きにはこけませんが、後ろ向きにはこけます。去年の秋にこけて、頭から血が出ました。お医者さんに行くと「ばあちゃん、あたま、割れてる。縫うたろ」になり、ばあちゃんは「痛い〜。死ぬ」とわめきました。私が「どうぞ、どうぞ、止めません」と言ってお医者さんも看護師さんも笑いました。痛みはすぐに忘れました。そのあと、ショートでも同じ怪我をしました。電話がかかってきて「怪我をしたので、病院に連れて行ってもいいですか?」と訊かれました。行きましたが「訊くより先に連れて行って」と言うと「前にご家族が、勝手に病院に行くなとか、治療費は施設で持ってくれと言われたのです」と言われました。家族にもいろいろあるのだと思いました。
?:モンスターペアレントと介護は違う。
鳥海さん:すさまじい人は、非常に稀です。さいご、金がらみになるとまた違います。死ぬ人の金をどうするか?で...
?:クレーマーは距離の二乗に比例すると言われます。
安永さん(だよね?):風呂で落ちるとどれだけ危ないか、わかってない。落とすのはやっちゃいかん。掟になっていなければならない。落としたら100%の責任がある。記録には5mmの傷でも書くという掟。利用者のけが?早くみつけ、対応する。
品田先生:事故は9割方、負けます。起こったらしかたない、ではなく、ダメージコントロールをします。こういうときはどうするという...
Cさん:田舎でケアマネをしています。「拘束をしないようにしよう」ということで、ある施設ではベッドごとフロアに出しています。みっともないですが...(これはベッドを各病室に置くと目が届かない。そこでフロアというか、廊下やデイルームに並べれば、少ない職員でも見られるということ)
安永さん:「ほの香」でもステーションにも廊下にもベッドがあります。緊急避難用で、夜、眠れない人が使う。でも、その人のベッドは部屋にあるので、落ち着いたら戻って寝る。また、本人から見えないように鈴をつけていて、鈴がなったら飛んで行く。行ってみたら、トイレに行って帰ってきたときに鳴ったのが聞こえた、ベッドから出たときのは聞こえてなかったという始末。廊下で寝かすのはあかん。廊下でおむつをかえるのはあかん。
鳥海さん:なんでベッドから落ちたらいけん?自分で落ちてしりもちつくのはOK。寝返りして落ちると、あげるのが大変。本人が落ちつくのがどこか考える。家族と対立することもある。「うちの母に限って...」もある。「お風呂は女性が入れて」と言われる。「女性が入れています」と返事する。でも、ばあちゃんの7割は優しい男の子がいい。
品田先生:全国100箇所の施設を見てきました。フロアの真ん中に車椅子の人がいて、職員はどこ?というのが多い。あと10分です。
Dさん:主人の姉を見ています。今、要介護3です。週に2回のデイサービスと毎日、ヘルパーさんを利用しています。どの時点でショートステイを利用するか、アドバイスをお願いします。ケアマネさんは「いつでもショート、入れます」と言ってくださるのですが、本人が行きたがらないのです。
鳥海さん:デイを使っていると楽です。ケアマネがどれだけデイを知っているか、です。「あじさい荘」ではデイの行事の時に招きます。「いいな」と思ってもらう。それをよく知っているケアマネに言われたらいい。
安永さん:ケアマネが機能していない。書類作成に負われている。「いつからショートを使うか」ではなく「今から」「余裕のある時から」使う。「あまり行きたくはないが、あそこなら行ってもいいか」と思ってもらう。ケアマネが「温泉気分で行ってきたら」と勧めるといいかも知れない。
すもも(2回分と思う。1回目がどこで言ったのかはっきりしない):ショートが取りにくいのはその施設のショートの定員が少ないからだと聞いています。うちの施設はとりたいときにはケアマネさんが全部手配してくれます。「土曜日にやっているデイに行きたい」と言うと、プリントに3枚分も調べてきてくれて、その中から選びました。「よそでは家族がショートの予約の電話をかけて取り合いです。ショートの予約の仕方を知らないケアマネがいます」と言われるので、びっくりしました。
 また、何でも困ったときにはケアマネさんに言います。きちんと対応してくれます。前のケアマネさんなんか、月に一度の訪問日にはあれこれ話して1時間半も帰ってくれない。介護から教育からあれこれ...最後に書類に判を押して終わり、という始末でした。
品田先生:ケアマネさんとうまくつきあっているという例ですね。帰ってくれないではなく、帰れないんじゃないですか?(笑)どこでも誰でもそうはいかない。では最後に一言ずつ。
早苗さん:もっと早くからショートを使うべきだったと思います。今の主人をすべてと思ってほしくないのです。もっといろいろしていたときを知ってほしい。何十年も生きてきた人なんだということを尊重してほしい。喜んでショートに行くのではない、私のために我慢していくのだとわかってほしい。
すもも:そうしてまとめられると、あとが言いにくいです。私はいつも信頼関係、困ったときはケアマネさんと思ってやってきました。...(忘れた)...交渉に行くときは一人で行かない。家族が友達かを連れて、必ず二人か三人で行く。必ず録音をする。相手に2回も3回も聞いて確認する。相手の一言一句を覚える。これは訓練です。私もメモを書いています。訓練でできるようになります。あ、たたかうといっても職員さんが敵ではありませんよ。お間違えなく。共に戦う同志ですよ。
 私の知っているお医者さんが言われました。「国家権力は国民の味方になったりしません」国民が賢くなって考えたり発言しないとだめだと思います。(権利は与えられる物ではなく、勝ち取ってきたものだということは過去の歴史からもあきらかで、今のいろいろな問題を見てもわかる)
品田先生:よくまとめてくださいました。(笑)...(そんなつもりではなかった by すもも)