「車、運転できないんですか?」

 ヘルパーさんに訊かれた。ありえないと思うんだろうね。ヘルパーさんの必需品だものね。百姓にも必需品、なのに運転できない人のは、ほとんどいないから。
 もしも運転できたなら、デイが休みでもステイが休みでも、ばあちゃんを軽トラックに乗せて連れてまわり、あまり不自由を感じなかっただろう。困った人の気持ちも察することができず、こんなにわめかないだろう。運転できなくて幸いだ。
 6月の山にはアオダモの花が咲く。房になった真っ白の花が大好きだ。木はバットの材料になるそうだ。「つどい場さくらちゃん」の去年の「北海道車椅子の旅」では釧路川をゴムボードで下った。そこにあるのは、アオダモの親戚のヤチダモ だった。