「認知症の人のためのケアマネジメント センター方式」永田久美子さん

 「片岡鶴太郎さん 80歳」の例で説明する。横長の紙の真ん中に鶴太郎さんの全身の似顔絵を描く。両横に本人についてわかっていることを書き出していく。最近の様子(「家に帰る」とウロウロ歩く)・好きなこと(絵を描く)などなど。それを囲んでケアワーカーが会議をする。皆で「ああだ」「こうだ」言い合いながら「ではこうしよう」とケアの方針を決める。それから皆でかかわる。
 熊本の施設「いつでんきなっせ」(いつでも来て)が紹介される。スタッフは10人で新人が4人だったかな?利用するお年よりは7人で、よそでは暴れたり、徘徊したりして断られた人だそうだ。センター方式の用紙を使い会議をする。書かれたてるこさんの顔がこわばっている。てるこさんがいつも「ばかにして」「あっちいけ」「たたくよ」と言っていることが書かれている。一人が「ご主人がきたときの様子がはんぱじゃない。好きな人と一緒にいると、甘えたい。でも、どうしていいかわからない。帰るとさみしい」と発言する。別の人が「てるこさんがつばを吐くのは、窓や畳を綺麗にしたいと思っているのではないか」そこで「自分でも何かやりたい、という気持ちを大事にしよう」と方針を決め、シートを書き直す。てるこさんの顔が「きらきら」に変わっているではないか。その後、夕食のときにそばに来たら手伝ってもらうようにしたら、てるこさんはおちついて穏やかなかおでご飯を食べるようになった。食後の洗い物も手伝うようになった。
「いつでんきなっせ」の川田代表が「センター方式で大事なことは、一人のことをチームで考えていくことだ」と言われる。また他のひとの例も出た。
 で、ここの施設の若いスタッフの顔が「こわばっていた」もっと楽しそうに働いてもらいたい。中田光彦さんの本を読むといいかも?「おでかけしよう」施設(グループホームかな?)の中でだけ「この人の得意なことは何?」と考えているより、どんどん出たらいいと思う。
 永田久美子さんが言う。「皆の小さな『気づき』を持ち寄って、力になる。今あるその人をそのまま受け入れたところから出発する。もともとすごい力をもっている。今『できない』というフィルターをはずしてみよう」
 ごもっとも。ばあちゃんだって昔はすごかった。何でも器用にやっていたなあ、ということだ。
 メモはここまで。もう「しんどうて聞いていられん」ぼけばあちゃんをかかえているだけでもしんどいのに「番組が暗いよ〜! 明るく作ってくれ〜!」